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研究成果発信と評価 ― 電子書籍のインパクトは評価指標の1つとなり得るか?

2018年6月21日开催 シュプリンガー?ネイチャー?セミナー

プログラムおよび登坛者プロフィールは


学术研究の成果発表は、特に自然科学の分野に於いてはジャーナルで论文が発表されることが多く、すでに様々な评価指标が存在します。一方で书籍は出版后の影响が见えにくく、インパクトを测りにくいといった指摘が现在もあります。电子书籍が诞生しオンラインで配信されるようになり、発见可能性が剧的に高まったことで単に书籍を読むだけではない新たな利活用が生まれています。それと同时に、オンラインならではの特徴を生かした指标が开発されました。


本セミナーでは、基调讲演としてが登坛され、厂辫谤颈苍驳别谤から电子书籍「」を出版された体験をお话しされました。シュプリンガー?ネイチャーの は、电子书籍が世界中でどのくらい利用されているのか、定量的な指标を提供するサービスです。加藤氏は着书を例に叠辞辞办尘别迟谤颈虫の现在の利用?引用状况を见ながら、専门である原子力やエネルギ―関连の研究情势についても绍介されました。

その后、での教员経験などを交え、技术の世界展开と情报発信の进化について讲演を进めました。东工大との研究教育连携の一环として、惭滨罢で4か月教鞭をとられた同氏は、最初はそこで展开される授业への学生の贪欲さ、罢础の働きや要求に圧倒された経験のほか、アサインメント(宿题)を出すのにが惭滨罢内で电子版で利用できることが役に立ったこと等を话されました。教员にとっても授业は胜负の场であることを身を以て体験され、インターネットの情报だけでは知りえない、现地に行かなければわからないことが多々あると强调されました。

终盘は日本と海外の论文数の推移や质的な変化についても触れられ、自身の実体験を踏まえた讲演は、日本のプレゼンス(存在感)への危机感についても説得力をもって语られました。また、このような体験や意识が英语かつ电子书籍で出版することになった动机の1つでもあると述べられました。


シュプリンガー?ネイチャーからは、開発責任者のMartijn Roelandse(マルテイン?ルランセ)より、前述のについて话题提供しました。シュプリンガー?ネイチャーは2015年4月、础濒迟尘别迟谤颈肠社との协同によって电子书籍の影响度を测る指标叠辞辞办尘别迟谤颈虫を开発しています。

オンラインで発信が可能になったことにより、书籍のダウンロード、引用、厂狈厂や政策文书での言及、ブック?レビューや読者数など、纸媒体の时代には不可能であったデータが収集できるようになっています。叠辞辞办尘别迟谤颈虫はまさにそうしたデータを収集し、一か所に集め可视化したツールです。叠辞辞办尘别迟谤颈虫が导出する指标をどのように分析し、活用できるかが、今后の书籍を通した新たな研究业绩の评価方法や、その対外的な认知にもつながっていくと期待されていると话しました。


最后のパネルディスカッションでは、上记2名の讲师のほか、新たにパネリストとしてと、が加わり、をモデレーターとして、电子书籍のインパクトを指标の1つとしてどう评価していくか、议论が展开されました。

まず、书籍の出版が业绩评価の対象となり得るかどうか、これについては论を待たず、既に成果指标となっていると小泉氏から指摘*がありました。その例として、Times Higher Education (THE)が毎年発表している大学ランキングで、数年前からリサーチアウトプット論文数は書籍もカウントの対象となっていることが挙げられました。しかしながら、カウントを行う情報源はジャーナル論文を中心とする文献データベースが使用されているため、含まれる書籍の情報が限定されています。例えば同じ書籍でもそのデータベースで確認できる引用数と、Bookmetrixのそれとでは数値が大きく異なる場合があります。本パネルディスカッションでは、評価対象にはなっているものの、評価の方法が確立されていないことが確認され、「どのように」数や質を評価すべきなのかが議論の中心となりました。

林氏からは、世界的にといった考えがあり、定量的なデータをもとに政策を决定する流れがあることや、日本でもが阁议决定されたことが绍介されました。さらに、その中にはオープンサイエンスのコンセプトが含まれており、公的研究资金を投じた研究成果のデータ利活用が謳われている旨が説明されました。


パネリスト共通の见解として、评価には制约や条件がつきものであり、それを正しく把握したうえで実行することが必要であるとの确认がなされました。例えば、引用と论文数が既に评価の中心である自然科学において、分野间の违いを考虑する**必要があります。人文社会学の场合、研究成果の発表は书籍が中心となっており、そもそも书籍の位置づけが异なること等が例に挙がりました。「评価の高い」论文が常にイノベーションを起こすとは限りません。また、数を単纯比较するのではなく、例えばソーシャルメディアより特许や政策文书での引用をより重要视すべきといった意见もありました。さらに、図书馆员、特にサブジェクト?ライブラリアンが书籍の选定をする场合は、ある一定のクオリティ?コントロールがなされている可能性も示唆されました。


论文と书籍はリサーチコミュニティにおける役割が大きく异なるという点についてもパネリスト全员の同意が得られていました。论文は最新の成果をエビデンスと共にいち早くコミュニティに流すのが役割であり、书籍は知を体系化し、まとめて后世に残すというのが役割であることが示されました。

様々な论文がある中で、その科学を前进させるにはコンセンサスの形成が必要不可欠で、そのコンセンサスの形成に书籍が一役买っていることも挙がりました。论文はフローの情报で、本はストックの情报、という意见も印象的でした。さらに、レビュー论文は书籍に近く、书籍のチャプターはレビュー论文に近い役割を果たしていること、さらには电子化によりチャプターレベルで流通していることから、着者はどの媒体から発信すべきか戦略的に考える必要があることも提案されました。


叠辞辞办尘别迟谤颈虫に期待されることとして、长期的なインパクトを评価することが挙げられました。现在は、し、ジャーナルと同じように、図书馆で导入した电子书籍のコレクションを评価するサービスが开始されています。ブックシリーズでも同じことが実现できればというアイデアが挙がりました。また、今の数値をさらにブレイクダウンする必要性、例えば教科书を出版した场合は教育におけるインパクトを计る指标が必要との指摘もありました。


议论はオルトメトリクスにも及び、抒情的な部分の评価、つまりその言叶がポジティブな意味を持つのか、ネガティブな意味を持つのか、サーチエンジンではできない分析の难しさも触れられました。これについては、で研究グループがあり、さらにはオープンシラバスと言われる、シラバスに掲载されている情报をもとに教育への贡献度を示す研究も进められているとの発言がありました。


パネルディスカッションの最后では、改めて英语で出版することの重要性が确认されました。分野を问わず、书籍が业绩として评価される时代になっていることは正しく认识されるべきで、日本人にとって英语で执笔をすることは简単ではないものの、海外に発信する意识を持つことが必要であり、読者を世界に持つことの利点が语られました。また、ドイツでは书籍の出版がテニュアを得る条件であることが言及され、研究を体系化し后世に伝えられることが研究者の理想であるとともに、书籍の出版が促され、それが正しく评価されるよう、引き続き各関係者が盛り上げていく重要性を共有して缔めくくられました。


* 参加者に事前にアンケートを行った。アンケートの設問は、「『所属の機関において』書籍の出版が評価対象となるか?」であり、対象とならないとの回答が一定数あった。

** 分野間の違いを均すために、エルゼビア社が提唱するFWCI値なども存在する。

(文责:シュプリンガー?ネイチャー 田辺 祐子)


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