健全な地球环境は、私たち人类の幸福に直接的および间接的にさまざまな形で恩恵を与えています。私たちを取り巻く环境は、人々の食べ物や生活资材、日々の暮らしを地球规模で支えているとともに、さまざまな动物に生息场所を与え、地球全体の水循环や気候の调整の役割を担っています。しかし、生态系は一方で、気候変动、生息地の消失、环境汚染、动物の乱获などさまざまな胁威に直面しています。これらの胁威の多くは、経済成长、贸易、都市化に関连した私たち人间の営みによって引き起こされています。これらの复合的な胁威が、地球および人间社会の持続可能性に重大な影响を与えることになります。
自然システムの相互関連性は、SDG 2(飢餓をゼロに)、SDG 6(安全な水とトイレを世界中に)、SDG 13(気候変動に具体的な対策を)、SDG 14(海の豊かさを守ろう)、SDG 15(陸の豊かさも守ろう)など複数のSDGs*(持続可能な開発目標)の強い関係性を示唆しています。世界で起きている気候変動や生態系の変化が引き起こす波及効果を考えると、持続可能な開発のためには、学際的な知識を集結し、目標間の関係性を理解したうえでSDGsの観点から問題解決にあたるのが急務です。
厂顿骋蝉推进のために、最终的には、学术界、ビジネス、政策立案者、市民社会が垣根を越えてトランスディシプリナリー(超学际的)な方法で协力する必要があります。Nature、Nature Sustainability, Sustainability Science誌の出版社であるシュプリンガー?ネイチャーは、エビデンスに基づいたサスティナビリティ(持続可能性)研究の発见と普及を进めるうえで重要な役割を果たしています。さまざまな协力関係に焦点を当て、そしてそれらをさらに深めるために、2021年3月26日にシンポジウムを开催いたします。この分野における日本の着名な研究者をお招きし、これらの多面的な现象への见解をご绍介し、効果的な解决策を开発するための最适な研究について编集者とともに议论できる机会となることを期待しております。皆さまのご参加をお待ちしております。
*SDGs: Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標): 2015年に国連サミットで採択された、193の国が取り組む、2030年までの国際目標である持続可能な世界を実現するための17のゴール。
アフリカのサハラ以南における商业的农业の持続可能なトレードオフについて厂顿骋蝉の観点から考える(アレクサンドロス?ガスパラトス)
気候変動政策と持続開発目標の両立に向けた政策検討(長谷川 知子)
発表者
モデレータ
1980年東京大学理学部卒業、1982年同大学院理学系研究科物理学専門課程修士課程修了。1983年同博士課程退学。1985年理学博士(東京大学)。専門は光量子物理学。1998年東京大学大学院工学系研究科教授、2010年同理学系研究科教授、2012年同副学長、2014年同理学系研究科長を経て、2015年4月より現職。科学技術?学術審議会委員、知的財産戦略本部本部員などを務める。著書に『変革を駆動する大学:社会との連携から協創へ』(東京大学出版会)、『大学の未来地図:「知識集約型社会」を創る 』(ちくま新書)がある。
航空工学の学士および宇宙物理学の修士号を取得。高気圧物理学の分野において博士号を取得后、博士研究者(ポスドク)を経験。Nature の物理科学編集者、Physics Worldの創設編集者としてキャリアを積む。1995 – 2018年に NatureおよびNature Publishing Groupの編集長を経て、2018年からシュプリンガー?ネイチャーの編集長に就任。科学および科学の社会に対する影響について、英国政府、EU、米国国立衛生研究所と協力。2015年にナイトの爵位を授与。
地球规模の水文学および世界の水资源の持続可能性を研究。気候変动に関わる政府间パネル(滨笔颁颁)第5次报告书统括执笔责任者、国土审议会委员ほかを务めた。
东京大学工学部卒业、工学博士、気象予报士。2006年东京大学教授。2016年10月より国际连合大学上级副学长、国际连合事务次长补も务める。2020年10月より日本学术会议会员、ローマクラブ正会员。
生態学琵琶湖賞、日経地球環境技術賞、日本学士院学術奨励賞など表彰多数。水文学部門で日本人初のアメリカ地球物理学連合(AGU)フェロー(2014年)。書籍に『SDGsの基礎』(共著)、『水の未来 ─ グローバルリスクと日本 』(岩波新書)、『水危機 ほんとうの話』(新潮選書)、『水の世界地図第2版』(監訳)、『東大教授』(新潮新書)など。
海洋の数値モデルを开発しながら、気候の成り立ちや変动に関して海洋物理学を中心视点として数値シミュレーション研究を行っている。グローバルな海洋深层循环とそれに係る极域海洋プロセスを専门とする一方で、滨笔颁颁第4次评価报告书以降の地球温暖化予测シミュレーションに携わり、太平洋地域における海洋と気候の変化に関する研究にも取り组んできた。近年は、北极域に関する大型研究プロジェクトにおいて気候変化研究をリードするとともに、日本周辺における海况の详细な数値シミュレーションにも取り组んでいる。また、陆上の人间活动の结果が河川流出物质を通して海洋环境に及ぼす影响に関する研究も展开しつつある。
生態経済学者で、持続可能性評価と生態系サービス評価ツールの開発、改良、応用に関心があり、このようなツールを、アフリカやアジアの発展途上国における食料保障、エネルギー政策、グリーン経済(環境に優しい経済)、都市の持続可能性などの様々なトピックスに適用している。未来ビジョン研究センター勤務以前は、オックスフォード大学と国連大学で博士研究を行っていた。国際学術誌『Sustainability Science』、『People and Nature』、『Frontiers in Sustainable Food Systems』 の編集者であり、アジア太平洋評価報告書の生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学?政策プラットフォーム(IPBES)のアジア太平洋評価報告書の統括執筆責任者(CLA)を務めている。
2019年に立命馆大学理工学部准教授に着任。2011年京都大学工学研究科博士课程を修了。环境システム工学を専门とし、コンピューターシミュレーションモデルを用いて気候変动问题に関する研究に従事。特に农业?土地利用分野における将来の温室効果ガスの排出量见通し、気候変动と排出削减対策の影响に関する研究を进める。2011年より国立环境研究所で、现在も开発?运用を続けるシミュレーションモデルを开発し、気候変动问题や持続可能な発展に関する研究に适用。それを通じて、気候変动问题と食料问题のかかわりに着目し、気候変动政策による飢饿リスクや食料安全保障への影响を明らかにした。2019年には高被引用论文着者に选出され、现在は滨笔颁颁第6次评価报告书の代表执笔者を务める。
米ブラウン大学卒业。1989年から狈贬碍卫星放送「ワールドニュース」キャスター、1993年から2016年3月まで23年间、狈贬碍総合テレビ「クローズアップ现代」キャスターをつとめる。このほか、狈贬碍スペシャル等の番组キャスターも担当。2016年から、SDGs(持続可能な开発目标)の取材?启発活动を中心に活动を行なっている。
现在、东京芸术大学理事、庆応义塾大学大学院特任教授、国连?食粮农业机関(贵础翱)亲善大使、自然エネルギー财団理事。
1998年放送ウーマン赏、02年菊池寛赏、11年日本记者クラブ赏、16年ギャラクシー赏特别赏受赏 着作「キャスターという仕事」(岩波新书)